Galaxy Buds2 Pro レビュー

 

一般的な使用者なら「Galaxy Buds2 Pro」ではなく「Galaxy Buds2」を購入した方が良いかも。24ビットの支援可否とは関係なくGalaxy Buds2 Proは良い品物だが、もはやGalaxy Buds Proシリーズはサムスンの製品が好みの顧客向けの機器に変わりつつある。実際にGalaxy Buds2 Proの高級機能はIOS機器では使いにくいし、24ビットの音源自体もサムスン機器のみで聞けるようになっている。

デザインと完成度

Galaxy Buds2 Proは他のGalaxy Budsシリーズと同じく心地よい着用感を提供する。色相はグラファイト、ホワイト、BORAパープルで、イヤホンはつや無しの丸いプラスチック素材が適用された。 以前のサムスンが他のワイヤレスイヤホンに主につやありの素材を適用したことを考えると目立つ変化である。Galaxy Buds2 Proは軽くて小さい上に耳から飛ばされないためにイヤホンが耳の中に安着する仕組みである。イヤホンを着用して外に出回る際に何かにかかってイヤホンが落ちる危険性は殆ど無い。

ワイヤレスイヤホンが小さくて発生する短所も当然ある。イヤーバッズのまわりを包んでいるタッチコントロールがよく押されるとのことである。例えば単純にイヤホンの位置を調整するためにそっとイヤホンを触ると音楽が一時停止になるか次の音楽に飛ばされる状況がある。しかも髪の毛を触る時も急にボタンが押されることもある。もちろんこれは全てのGalaxy Budsシリーズに現れる問題だが、サムスンはまだ解決策を見つけなかったように見える。代わりにGalaxy Buds2 Proは以前より心地よい着用感を提供する。なお、前作より軽くて小さい。

無料でダウンロードできる「Galaxy Wearable」アプリは「ピットテスト」という機能を提供しているが、これはBudsのマイクを使って音の漏れを確認することでイヤホンをきちんと着用しているかを確認してくれる。最初に着用法さえ身に着けるとタッチコントロールが敏感に反応する経験は少し抑えるだろう。

今回のGalaxy Buds2 Proの確実な長所は立派な防水性である。Galaxy Buds2 Proの防水等級はIPX7である。「Jabra Elite 7 Pro」のように防水と防塵を全て支援するIP57等級を得た製品も最近にはよく見えるが、残念ながらGalaxy Buds2 Proは防塵機能を提供しない。それにもかかわらずGalaxy Buds2 Proはハイグレードのワイヤレスイヤホンである。防水はイヤーバッズのみになり、ケースの形は以前にもよく見かけた四角である。細くて小さいケースの上にマグネチックヒンジは頑丈であるので他に問題点が見当たらない。

仕様とサウンド

サムスンはハーマンを引き受けてからAKGの自体技術を所有したおかげでGalaxy Budsシリーズにいつも立派なサウンド性能を支援して来た。今回のGalaxy Buds2 Proも同じである。細部技術を調べる前に核心のオーディオ経験から確認する必要がある。Galaxy Buds2 ProはGalaxy Budsシリーズの中で最高の音質を支援している。筆者がテストで聞いた全ての音楽から暖かくてバランスが取れた良いサウンドが確認できた。

例えばハウスやヒップホップをより楽しめるためにベースの音を十分に具現化したし、ポップ音楽の高い音域帯もきれいに聞こえた。もちろん、ヘッドホンが提供する広くて広範囲なサウンドステージは提供しないが、ワイヤレスイヤホンの中ではこれより良質の音質を支援するものもなかなか見当たらない。

今年のGalaxy Buds2 Proは標準の16ビットより高いビットレートである24ビットのオーディオ支援を導入することで話題となった。しかし注意すべきことがある。現在の基準で24ビットは「One UI 4」以上を利用するか、互換ができるサムスンのギャラクシースマホのみでしか対応できない。なお、24ビットに最適化された音源が必要である。ストリーミング配信の場合「Tidal」や「アップルミュージック」でしか24ビット専用の音源を聞けるところがない。「スポティファイ」では24ビットの音源は提供しない。サムスンは24ビットのために「Samsung Seamless Hi-Fi Codec」を作った上にAACとSBCの支援もしているが、aptX HD, LDAC, LHDCは提供していない。

果たして音質や些細な変化のためにGalaxy Buds2 Proを購買するべきなのか。筆者は懐疑的である。もちろん筆者もスポティファイを聞いた後に高音質専用のストリーミングサービスである「Qobuz」に変えてみてびっくりしたことがある。音質の深さに確実な差があったし12ビットの音源では聞けなかったきれいさがあった。

しかし、このような音質の差が優れた満足感に繋がるわけでもないので、人々の大半は追加料金を支払えるような違いとは考えないだろう。サムスンのスマホやオーディオの愛好家には大きな長所に繋がるとは思うが、良い音質を聞くためにイヤホンやスマホを新しく購買してストリーミングサービスまで切り替える使用者は多くないだろう。これと似たような「Dolby Atmos」コンテンツと仮想サラウンドサウンドステージを作るBudsの「360オーディオ」のためにイヤホンを新しく購入することは難しい。

Galaxy Buds2 Proの基本設定は見事である。音源に深さと空間感覚を足すように設定されているが、「head tracking」機能は非活性化した方が良いだろう。頭を動くと音楽を切る機能だが、映画などを見るときには良いかもしらないがバスの方に頭を向ける時に音も同じ方向に移動することが不便だった。

他のプレミアムワイヤレスイヤホンと同じくGalaxy Buds2 Proもノイズキャンセリング(ANC)機能を支援する。これはすごく有用な機能できちんと着用すると殆どの外部騒音を防いでくれる。これに「Intelligent ANC」の形でノイズキャンセリング機能をアップデートしたが、これはソニーの「Speak-to-Chat」と似たような機能である。Intelligent ANCは顎の動きを感知するセンサーとマイクを使って対話する状況を感知し、自動的に音楽のボリュームを下げることで外部騒音が聞けるような状況に切り替えて楽に対話ができるように手伝ってくれる。

このような機能はサムスンの独特な着用探知機能を補完する。普通、他社の製品ではイヤホンを耳から外すと音楽が一時停止になるが、サムスンのGalaxy Buds2 Proは両側のイヤホンを全部外さないと一時停止にならないし、再び着用しても手動でイヤホンをタップしないと音楽再生ができない。もちろん、このような機能を好む人もいるとは思うが、個人的にイヤホンを片方だけ外すと自動的に一時停止するオプションを追加して欲しい。誰かと話すときには片方だけを外す場合が多いからである。

バッテリーとの繋がり

バッテリーの使用時間はGalaxy Buds2 Proの一番弱い弱点である。良くも悪くもない水準では競争製品より遅れてしまう。サムスンはノイズキャンセリング機能を活性化した状態で5時間の使用ができると語っているが、直接テストした結果4時間くらい使えた。つまり一回の充電で一日や長距離飛行の際には使えにくいし不便に感じるだろう。

もちろん、ケースは最大18時間のバッテリーを提供するのでケース充電を通して長く使える。なかなかの水準ではあるが競争製品の一部はケースバッテリー容量を含めて40時間以上使える場合もある。個人的に充電ケースが少し大きくなってもバッテリーの性能は改善して欲しい。充電の性能は良いしUSB-Cおよびワイヤレス充電を全て支援する。

Galaxy Buds2 Proは最新のBluetooth 5.3標準を通してスマホと繋げる。そのおかげでオーディオの機能が一部改善された。Galaxy Buds2 Proを機器と繋ぐことは簡単である。サムスンのスマホやウィンドウズのノートパソコンでは勝手にポップアップメッセージが表示される。他の装置は手動で設定しなければならない。

まとめ

値段を除いたらGalaxy Buds2 Proはサムスンの歴史上最高のワイヤレスイヤホンである。心地よいデザイン、小さな大きさ、素晴らしいオーディオを持っている。長くも短くもないバッテリーの使用時間が雄一で実質的な短所である。

24ビットのオーディオはサムスンのスマホや専用の音源がないと使用できないので全ての使用者にとって魅力的ではないと考えられる。何より一般のGalaxy Buds2が安い値段で販売されているので高音質が重要ではない使用者なら2倍の値段を払ってまでGalaxy Buds2 Proを選ぶ理由はないだろう。

仕様

ワイヤレスイヤホン

同軸型両方向スピーカー

Active noise-cancellation

タッチコントロール

加速度センサー、ジャイロセンサー、ホールセンサー、タッチセンサー、近接センサー、イヤON/OFF感知

Bluetooth 5.3

IPX7防水等級

USB-Cおよびワイヤレス充電支援

一回の充電で5時間利用可能(充電ケースは18時間利用可能)

グラファイト、ホワイト、BORAパープル