前作とデザインの違いはなく、価格同じ
シネマチックモードなどカメラ機能の強化
4種のモデルで韓国は来月8日に発売
米マスコミ“史上最も貧弱なアップグレード”
期待していた革新は見られなかった。その代わり、カメラに集中した。 Appleが14日(現地時間、米カリフォルニア本社のオンラインで新製品公開イベントを開き、新型 iPhone13シリーズを公開した。
新型iPhoneシリーズは、前作の「iPhone12」シリーズと同様、6.1インチ画面の基本型と 5.4インチミニ、プレミアム製品の6.1インチプロと6.7インチプロマックスの4つで構成されている。外部のデザインでは前作と大差ない。画面が少し広がり、顔の認識などに使われる前面カメラが20%小さくなり、画面上部の真ん中を隠していた黒いノッチ( 凹みな部分)が小さくなった。
スマートフォンの頭脳に当たるアプリケーションプロセッサー(AP)は独自開発した「A15バイオニック」を入れて処理速度と電力効率を改善した。前作に比べてバッテリー使用時間がミニとプロは1時間30分、基本型とプロマックスは2時間30分増えた。
iPhone 13シリーズの動画撮影に導入されたシネマチックモード使用シーン。 Apple提供
AppleはiPhone13シリーズの動画撮影に“シネマティックモード(写真)”を導入した。一つの画面の中に特定人物や事物に焦点を合わせ、背景はぼかして映画のように見せる撮影技法だ。 焦点を合わせた人物が移動すれば自動的についていき、画面の中の他の人物に自動的に焦点を移すこともできる。撮影途中、または撮影後の映像を見ながらシネマティックモードを適用することもできる。
前作では最上位モデルのプロマックスにのみ搭載されたセンサー ·シフト光学イメージブレ補正が、iPhone13では他のモデルへと拡大された。プロとプロマックスなどプロモデルには画面の1秒当たりフレームを10ヘルツから120ヘルツまで変える可変走査率機能が入っている。普段から走査率を下げることでバッテリーを節約できる。プロモデルには特殊カメラで撮影しなければならなかった2センチの超近接拡大撮影が可能になった。また、3つのレンズいずれも夜間撮影モードが導入された。
関心を集めた衛星通信機能は、iPhone13には搭載されなかった。
iPhone13シリーズは米国、日本、中国など1次発売国で17日に事前注文を開始し、24日に公式発売する。韓国では来月8日に発売される。
Appleは、iPhone13シリーズの価格を前作と同様のレベルに据え置いた。国内での出庫開始価格は、iPhone13の基本型が109万ウォン、ミニが95万ウォン、プロが135万ウォン、プロマックスが149万ウォンだ。今回は最小貯蔵容量を2倍に高め、128GBからスタートし、プロモデルには1TBが新たに追加された。Appleが新製品価格を据え置いたのは、異例のことだ。
業界では三星電子が先月発売したギャラクシーZフォールド3·フリップ3の人気を意識したという分析が出ている。
カラーはiPhone13の基本型とミニがピンク、ブルー、ミッドナイト、スターライト、プロダクトレッドの5種類で構成される。プロモデルはグラファイト、ゴールド、シルバー、シエラブルーの4種類だ。iPhone12の発売時に外され、6ヵ月後に別途発売したパープル(紫)の色は、今回も含まれなかった。
米メディアでは、iPhone13について、技術的に大きな改善がなく、ややがっかりしているという反応が出た。ニューヨークタイムズは“やや大きな画面、より速い速度、よりよいカメラを備えたが、主要な発展はなかった”と評価した。ブルームバーグはこの日、“iPhone 史上最も弱いアップグレードかもしれない”とし“iPhone 所有者が携帯を買い替えるインセンティブがほとんどない”と評価したコラムを掲載した。
サムスン電子の米国法人もツイッターに iPhone13を公開狙撃した。“デジャブを感じる人は私たちだけなの?”と iPhone 13が前作と大差ないことを指摘し、“半分に折りたためたら素敵だっただろうか”と自社のフォルダブルフォンを持ち上げた。
チョ·ミドゥプ記者 zorro@kyunghyang.com